脳血管性認知症とは
基本情報
◆脳血管性認知症の概要
脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血といった脳の血管障害にともなって起こる認知症です。脳血管性認知症は認知症全体の約20%を占め、アルツハイマー型認知症に次に多いといわれています。
◆脳血管性認知症の原因
脳血管性認知症は脳梗塞や脳出血によって起こります。そのため高血圧や脂質異常症(高脂血症)、糖尿病といった基礎疾患、喫煙や飲酒、肥満など脳卒中の危険因子を持っていることが多いことも特徴です。
大きな脳梗塞や脳出血が引き金となり急激に認知症が発症する以外に、自覚症状のない小さな脳血管障害を繰り返すことで徐々に認知症が進むケースもあります。
◆脳血管性認知症の治療法
一度死んでしまった脳の細胞を元に戻すことはできません。脳梗塞や脳出血の再発にともなって更に悪化していくため、発作の予防が特に重要です。原因となっている高血圧や糖尿病、脂質代謝異常症などそれぞれに合わせた薬物治療を行います。その他にもバランスのとれた食生活や禁煙、禁酒、適度な運動など生活習慣の改善も大切です。
また脳血管性認知症に多い抑うつに対しては、抗うつ剤が使用されることもあります。
◆脳血管性認知症の症状
アルツハイマー型認知症やその他の認知症と同じく、記憶障害とその他の認知機能障害(言葉、動作、手順通りに物事を進められない)などの症状が生じます。
更に歩行障害、手足の麻痺、呂律が回りにくいといったパーキンソン症状や、排尿障害(頻尿、尿失禁など)、抑うつや感情失禁(突然泣いたり笑ったりする)、夜間せん妄(意識レベルが低下して別人のような言動になる)などが起こることもあります。
🖊この記事は当社のシニアアドバイザーが制作しました
《参考文献》
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